競馬で落馬は払い戻しなし!なぜ返金されないの?

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時として命に危険が及ぶ競技である競馬。

競馬のレース中に騎手が落馬するということも
少なくありません。

そんな落馬した時のレースでは
払い戻しがなく返金もないのをご存知ですか?

なんでそんなことになるのか…

そこで今回は
レース中の落馬には払い戻し!
返金されない理由について
詳しく調べて見ました!

落馬した時のルールや馬券の扱い、
実際に落馬した騎手たちなど
ご紹介していきます。

実際に落馬したレースの馬券を
自分が買わないと遭遇しない事例ですが
いざその時になって慌てることのないよう
前もって確認しておきましょう。

 

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競馬で落馬した時に払い戻ししない訳!

競走である以上、避けられないのが事故です。

騎手が予測出来ない動きをしたり、
接触、競走中の故障など、
落馬事故につながる原因はたくさんあります。

そんな落馬事故が起きたのに
馬券の払い戻しはありません。

それはなぜなのでしょう?

ルールはどうなっているの?

ルール上、
その馬がどのような扱いになったかで
馬券が返還対象か否かの判断をされます。

これはJRAの競走ルールで決められていて

『競走中止』の場合は再騎乗が禁止で
そのレース馬券は返還対象外、

『競走除外』『出走取消』は
レース開始前の出来事なので
返還の対象となります。

落馬した馬の扱いはどうなる?

スタートを切った後に落馬した場合、
その馬は『競走中止』となります。

『失格』になったということですね。

時折見るシーンですが、
騎手が落馬し、騎乗していないまま
走り続けることがありますが、
たとえ1着でゴールしたとしても失格です。

騎手が騎乗していなければ
ゴールとは認められないのです。

ですが、スタート前に落馬した場合は、
再度乗り直してレースに出られます。

また、スタート前に馬の故障が見つかったり
疲労が認められた場合は
『競走除外』となり、馬券は返還となります。

落馬した馬券はどうなるの?

落馬し、『競走中止』になった場合、
その馬券は返還とはなりません。

これはJRAの公式HPにも掲載されています。

『競走中止』は発走後の出来事のため
返還の対象とはならないのです。

万が一、『出走取消』『競走除外』だった場合は
そのレース確定後に払戻窓口で変換されます。

詳しくは公式HPをご覧ください。

JRA公式HPはこちら

落馬した騎手はペナルティがない?

競走馬には
まっすぐ走らなくてはならない』という
ルールが設けられています。

このルールに従った上で
馬が故障したり制御が効かないなどの理由での
落馬であればペナルティはありません。

しかし、斜めに走る『斜行』をしたり
前後左右の馬に接触した場合は
他馬の進路妨害とみなされ
加害馬サイドにペナルティが与えられます。

競走馬には『降着』『失格』、
騎手側には過失の程度によって
ペナルティは変わりますが

  • 戒告
  • 過怠金
  • 騎乗停止

どれかの処分が下されます。

たまに競馬ニュースで
『〇〇騎手騎乗停止』というものの大半が
レース中の行動に違反があったための
ペナルティだったということですね。

再騎乗して再開できるの?

再騎乗に関しては、
どこで落馬したかによって変わります。

上記でも触れましたが、
スタートを切った後の競走中に落馬した場合は
再騎乗禁止とJRAの競走ルールにあります。

以前は競走中でも再騎乗して
レースを継続できましたが
ルールの国際調和および騎手と馬の保護
という観点から2017年に変更されました。

しかし、スタートする前であれば
再騎乗することが可能です。

ちなみに競馬で鞭を叩く際にも
細かなルールがあります。

競馬の鞭は痛い?叩く回数を減らすことは出来ないの?

鞭を叩く回数や素材に関しても
載っていたので、
よければ参考にしてみてください。

競馬で落馬して一着になった過去のレース

長い歴史を誇る日本競馬で
落馬したにも関わらず1着になったレースも
実は存在しています。

そのほとんどがゴール前の落馬事故ですが、
中にはゴール直後で落馬したケースも…

その中でも有名なレースを
それぞれご紹介していきます。

ゴール前で落馬したレース

2001年の京都大賞典で事故は起こりました。

Youtubeにあった実際の映像がこちら↓

最後の直線には有力候補の3頭
ステイゴールドとテイエムオペラオー、
ナリタトップロードの三つ巴の
競り合いとなっていました。

ステイゴールドがナリタトップロードを
交わした後に斜行し、
テイエムオペラオーに接触。

これにナリタトップロードが挟まれ
鞍上の渡辺薫彦が落馬しました。

その後の審議で1位入線していた
ステイゴールドは失格となり、
テイエムオペラオーが繰り上がりの
1着となりました。

ゴール直後で落馬したレース

2008年6月22日の函館第1レース、
3歳未勝利戦で津村明秀騎手が
アクロバティックなゴールをしました。

実際の動画がニコニコ動画にありました。

シルクアルバスに騎乗していた津村騎手は
最後の直線半ばで完全に抜け出し
快勝の構えを取っていました。

しかしゴール直前でシルクアルバスが
何かに驚き小さく跳ねたことで
津村騎手は馬の背の上で横向きに…!

このまま足を着けば『競走中止』に
なってしまうことから
必死に鞍にしがみついたままゴール。

ゴール直後に力尽きた津村騎手は
そのまま砂に叩きつけられました。

幸い首筋を紫色に腫らしただけで
大事には至らなかったようです。

当時、落馬寸前の珍入賞として
朝の報道番組でも取り上げられました。

落馬した事故は最大9頭!

1つのレースで落馬するのは
1頭というわけではありません。

2010年1月11日に
中山競馬場で開催された3歳の新馬戦で
9頭が落馬する事故が起こりました。

今でも
JRA史上最大の大惨事と呼ばれています。

YouTubeにあった実際の映像がこちら↓

三浦皇成騎乗のノボプロジェクトが
第4コーナーで外側へ急斜行したことで
勝浦正樹騎乗のフォルメンが
大きくつまづき、勝浦が落馬。

それが後続の競走馬まで影響し
出走した16頭の内9頭が落馬し、
結果的に競走自体が中止になったのです。

 

競馬で落馬した騎手たち

ここからは実際に
レース中に落馬してしまった
騎手たちをご紹介していきます。

落馬によって騎手生命を絶たれた騎手
今も現役で活躍している騎手など

5名の騎手にスポットを当てました。

後藤浩輝騎手


(引用元:Wikipedia)

略歴

  • 1992年から2015年まで活躍した
    元騎手
  • 騎乗成績は以下の通り
成績内容日付競走名
初騎乗1992年3月1日4歳未勝利
初勝利1992年4月4日4歳未勝利
重賞初騎乗1993年2月21日小倉大賞典
重賞初勝利1994年11月20日福島記念
GⅠ初騎乗1997年5月11日NHKマイルカップ
GⅠ初勝利2002年6月2日安田記念

後藤騎手は

  • 2012年5月のNHKマイルカップ
  • 2012年9月の第3競走の馬場入場時
  • 2014年4月の第10競走の最終直線
  • 2015年2月のダイアモンドステークス

と4度に渡り落馬事故にあい
その度頚椎骨折の重傷を負っていました。

その後復帰し京都競馬場で2勝をあげましたが
5日後、ご自宅で亡くなられました。

佐藤哲三騎手


(引用元:Wikipedia)

略歴

  • 1989年から2014年まで活躍した
    元騎手
  • 騎乗成績は以下の通り
成績内容日付競走名
初騎乗1989年3月4日3歳未勝利
初勝利1989年4月30日3歳未勝利
重賞初騎乗1993年5月6日京都4歳特別
重賞初勝利1992年9月20日朝日チャレンジカップ
GⅠ初騎乗1992年11月8日菊花賞
GⅠ初勝利1996年12月8日朝日杯3歳ステークス

1996年の朝日杯3歳ステークスを制し
2000年以降は数々のGⅠを制してきました。

2012年11月24日の第10競走中の落馬事故で
全身7カ所の骨折に加え、外傷性気胸、
右下腿部裂創、右肘関節脱臼の重傷。

6度の手術とリハビリを行いましたが
復帰は叶わず、2014年に引退されました。

現在は競馬評論家として活躍されています。

浜中俊騎手


(引用元:Wikipedia)

略歴

  • 2007年から活躍する騎手
  • 騎乗成績は以下の通り
成績内容日付競走名
初騎乗2007年3月3日3歳未勝利
初勝利2007年4月7日4歳上500万下
重賞初騎乗2007年11月4日ファンタジーステークス
重賞初勝利2008年9月7日小倉2歳ステークス
GⅠ初騎乗2008年10月19日秋華賞
GⅠ初勝利2009年10月25日菊花賞

2012年、24歳の若さで
全国リーディングジョッキーを獲得し、
2015年には優駿牝馬と秋華賞で
牝馬二冠を達成するなど大活躍しています。

浜中騎手も落馬には悩まされており、
落馬事故にあっています。

事故履歴

  • 2016年1月24日:中京競馬場
    騎乗馬が暴れ外側のラチにぶつかり
    コース外まで飛ばされ打撲。
  • 2016年2月7日:東京新聞杯
    内ラチを越えコース外まで飛ばされ、
    脳しんとう、左橈骨遠位端、
    左第2指中手骨骨幹部近位、
    左第4指基節骨基部、
    左第4指中手骨頚部の4ヶ所を骨折。
  • 2018年3月3日:阪神競馬場
    スタート直後に馬がつまずき落馬。
    怪我なし。
  • 2018年3月11日:フィリーズレビュー
    スタート直後、
    外側の馬に触れたことにより
    つまずき落馬。怪我なし。

最近は怪我はないものの
アクシデントが続いているので、
注意して騎乗してもらいたいですね(汗)

菱田裕二騎手


(引用元:Wikipedia)

略歴

  • 2012年から活躍する騎手
  • 平地だけでなく障害の免許も保持
  • 騎乗成績は以下の通り
成績内容日付競走名
初騎乗2012年3月3日3歳未勝利
初勝利2012年4月14日3歳未勝利
重賞初騎乗2013年3月16日ファルコンステークス
GⅠ初騎乗2013年5月5日NHKマイルカップ

2012年の1年目、順調に勝ち星を勝ち取り、
関西新人王の称号を得た菱田騎手。

彼もまた、2度の落馬事故にあっています。

1度目は2015年7月26日の函館第3レース、
背中から叩きつけられた挙句、
後続の馬にも踏まれ、
左肺挫傷、外傷性気胸、脳挫傷疑いの
怪我を負いました。

2度目は2016年2月28日小倉第4レース、
最後の直線で前の馬に触れ落馬。
脳しんとうとの診断を受けました。

まだまだ若い騎手なので、
大きな怪我をすることなく
活躍していってほしいものです。

三浦皇成騎手


(引用元:Wikipedia)

略歴

  • 2008年から活躍する騎手
  • 妻はタレントのほしのあき
  • 騎乗成績は以下の通り
成績内容日付競走名
初騎乗2008年3月1日3歳未勝利
初勝利2008年3月1日潮来特別
重賞初騎乗2008年3月16日中山牝馬ステークス
重賞初勝利2008年8月10日函館2歳ステークス
GⅠ初騎乗2008年10月5日スプリンターズステークス

2008年のデビューからわずか5ヶ月で
重賞初勝利を飾ると、その後も
新人年間最多騎乗回数
新人年間最多勝記録など
天才・武豊の記録を次々と更新。

『天才を超えた天才』と
華々しいデビューを飾りました。

2年目の2009年2月にはJRA史上最速で
通算100勝を挙げるなど、
順風満帆かと思えましたが、
その後1年目の成績を超えることは
できませんでした。

そんな中、
2016年8月の札幌第7レースで落馬。

肋骨9本と骨盤の骨折に加えて
肺と副腎の損傷という重傷を負いました。

約1年の欠場を経て、2017年8月に
レース復帰を果たしました。

まとめ

いかがでしたか?

今回は落馬したレースでの払い戻しについて
ご紹介していきました。

落ちた騎手、馬、見ている私たち
誰もが嫌な思いをする落馬事故。

競走である以上、どうしても
事故はつきものになってしまいます。

ですがレース中に落馬した場合、
『競走中止』で負けという扱いになり
払い戻しの対象外になるのだと言います。

しかし、レース前であれば、
再騎乗も可能で、
もし『出走取消』『競走除外』になった場合
レース順位の確定後に
払い戻しが可能となりますのでご安心を!

今回はこの払い戻しのほか、
実際にあった落馬事故や落馬した騎手
合わせてご紹介していきました。

ご紹介したのはほんの一部で
もっとたくさん事故はあります。

中には死亡例も報告されています。

とにかく騎手には安全に
騎乗してもらいたいものですね(^^;)

この他、関連する記事がありましたので
こちらも合わせてご紹介します。

競馬で落馬すると安楽死になる?実際になくなった名馬一覧

昔、落馬し『予後不良』と診断された馬が
食肉業社に送られていたという
衝撃的なニュースが報じられました。

それは本当なのか?
落馬した後の競走馬の末路を
こちらでご紹介していきます。