ジェンティルドンナとは?産駒や血統・過去のレース動画を紹介!

スポンサーリンク

先日の桜花賞の優勝インタビューで
ルメール騎手がアーモンドアイのことを
「三冠が狙える」とコメントしたようです。

牝馬三冠馬は、これまでに
4
頭現れています
が、その中の1頭
ジェンティルドンナについて、
今回は紹介したいと思います。

この馬が他の三冠牝馬と違うのは、
三冠制覇後、一度も牝馬限定戦に
出走しなかったこと。

牡馬相手の挑戦を続け、
歴代最多タイのG1・7勝を挙げた
男勝りの貴婦人ジェンティルドンナ

その偉業を振り返ってみましょう。

スポンサーリンク

ジェンティルドンナの成績/戦績は?

出典:photo:H.H. Mahal Alysheba

デビュー戦で2着に敗れるも
続く未勝利戦で初勝利を挙げると
重賞・シンザン記念に挑戦。
牡馬相手に優勝し、クラシック候補として
頭角を現します。

前哨戦に敗れたものの、
2番人気で出走した桜花賞では
外から抜け出し一冠目を獲得

二冠目となったオークスでは
騎手の乗り替わりもあって3番人気だったものの
直線であっという間に突き抜け
5馬身差のレコードタイムでの
圧勝
劇を見せつけます。

ひと叩きして臨んだ三冠最終戦、
秋華賞では桜花賞、オークスの
2
着馬ヴィルシーナと叩き合い。
ゴール前わすが7cmだけ出ていた
ジェンティルドンナが史上4頭目の
牝馬三冠
を達成しました。

三冠牝馬となった彼女が次に
出走したのが、牝馬限定の
エリザベス女王杯ではなく、
混合G1・ジャパンカップ。
1歳上の牡馬三冠馬オルフェーヴルとの
三冠対決が注目を集めます。

最後の直線で進路がない
ジェンティルドンナは隣を走る
オルフェーヴルを押しのけて
進路を確保するという
3歳牝馬らしからぬレースを見せ、
三冠馬同士の叩き合いに勝利

3歳牝馬初のジャパンカップ制覇を
成し遂げました。

古馬となり、ドバイシーマクラシック2着、
帰国後は宝塚記念3着、天皇賞秋2着と
勝ちきれないレースが続いた
ジェンティルドンナでしたが、
史上初となるジャパンカップ連覇を
達成し4歳シーズンを終えます。

ラストシーズン初戦の京都記念で
まさかの6着に敗れますが
2年連続で出走した
ドバイシーマクラシックでは、
進路がない中をとんでもないフットワークで
抜け出し待望の海外タイトルを獲得
します。

しかし、帰国後は宝塚記念9着、天皇賞秋2着、
3連覇を狙ったジャパンカップ3着と
イマイチ乗り切れない中、
引退レースとなる有馬記念に出走

古馬となってから2勝だけ、
初の中山コース、
ディープインパクト産駒が
中山での大レースに勝っていない
などの理由から4番人気という評価でしたが、
直線で鋭く抜け出し優勝

ラストランを見事に締めくくり、
通算成績19戦10勝 [10-4-1-4]。

父ディープインパクトらと並ぶ
史上最多タイの芝G1・7勝目
という
戦績を残し現役生活に
幕を下ろしました。

ジェンティルドンナの獲得賞金は?

ジェンティルドンナは
中央競馬で13億2621万円、
ドバイで400万ドルの賞金を獲得。

総獲得賞金は、およそ17億2603万円
これは2018年時点で史上3位。

牝馬としてはトップの金額です。

ジェンティルドンナ!レース動画で振り替える

牡馬相手に奮闘し
多くの勝利を挙げた
ジェンティルドンナのレースぶりを
動画でご覧いただきましょう。

1.ドバイシーマクラシック

1つ目は2014年の
ドバイシーマクラシック

前の年の2着に敗れた
借りを返すべく、ジャパンカップ
連覇を達成した時と同じ
世界的名手ライアン・ムーアを
鞍上に配したジェンティルドンナ

最後の直線で追い上げようとしますが、
進路が開かず追い出せません。

何度も進路を探す中、
一瞬の隙を見つけたムーア騎手は
真横に誘導。右に飛ぶように
馬群から出たジェンティルドンナは
そこから猛然とスパートをかけ
前を行く2頭を交わし
、念願の
海外タイトルを獲得したのでした。

2.ジャパンカップ

2つ目に取り上げるのは
三冠馬対決となった2012年の
ジャパンカップです。

牝馬三冠を達成したジェンティルドンナは
道中3番手の内という絶好位をキープ。
直線では最内から伸びてきますが、
外から伸びてきた1歳上の牡馬三冠馬
オルフェーヴルと下がってきた逃げ馬
との間に挟まれ進路がなくなってきます。

その瞬間、騎手に促されたジェンティルは
隣を走るオルフェーヴルに体当たり
するような形で進路を確保

難局を乗り切ると、オルフェーヴルとの
叩き合いを制して史上初の
3歳牝馬によるジャパンカップ制覇を
成し遂げるのでした。

この騎乗についての賛否はありますが、
ジェンティルドンナの強靭な精神力と
勝負強さを語る上では、
外せないレースでしょう。

3.有馬記念

最後に紹介する動画は
引退レースとなった
2014年の有馬記念です。

前走のジャパンカップで
3連覇を狙ったものの
4着に終わったジェンティルドンナ。
体調が良かったこともあり
陣営は有馬記念で
有終の美を飾らせようと
出走を決断します。

出走した16頭全馬が重賞ホース、
うち10頭がG1ウイナーという
豪華メンバーが揃ったこともあり
4番人気と評価を落としていましたが、
スローペースの3番手で折り合い
最後の直線で抜け出して
そのまま押し切る
という
ジェンティルらしい競馬で
最後のレースを締めくくりました

ジェンティルドンナの血統は?

ジェンティルドンナの父は
牡馬三冠馬の英雄ディープインパクト

種牡馬としても、日本に留まらず
世界に羽ばたいているスーパーサイヤーです。

そんな父の2年目の産駒として
デビューしたジェンティルドンナは、
史上初となる父娘三冠という
快挙を成し遂げました。

ジェンティルドンナの
ドナブリーニは現役時代には
イギリスG1を制した名牝

ジェンティルドンナの1歳上の全姉
ドナウブルーも重賞を2勝しています。

ジェンティルドンナの性格は?

出典:photo:Koichi Takahashi

ジェンティルドンナはメンコと言われる
覆面を愛用していたため
敏感な性格だったと考えられます。

メンコは耳の部分を覆っている
覆面で、周囲の音を遮断する
効果があります。

ジェンティルドンナは
周りの音を断つことで、
集中力を発揮し
レースで騎手の指示を
きちんと聞くことができた
のでしょう。

また、濡れた馬場を気にする
一面もあったようで
馬場条件が良くなかった
新馬戦や京都記念、
梅雨の影響を受けていた
宝塚記念では敗れています。

ジェンティルドンナの脚質は?

父娘三冠制覇を達成した
ジェンティルドンナの
脚質について探ってみましょう。

3歳春のクラシックまでは
強烈な差し脚を武器としていましたが、
スタートが良くなったこともあり
2~3番手の内で追走し
直線で早めに先頭に立って
押し切るスタイル
へと変貌を
遂げていきました。

内で脚を溜める競馬ができたのは
騎手の指示に従順な性格と
馬ごみを気にしない
強い精神力があったから。

そこに、馬群を抜いてくる
瞬発力と長く良い脚を使えること、
類まれな勝負根性

接戦でも強い結果を残しました。

ジェンティルドンナの騎乗騎手は?

一流馬には珍しく
ジェンティルドンナには
8人もの騎手が騎乗。

史上初となる異なる騎手での
三冠達成
という珍しい
記録の持ち主です。

中でも印象的な活躍をしたのが、

  • 岩田康誠…2012年チューリップ賞から2013年天皇賞秋まで騎乗。2012年の桜花賞、秋華賞、ジャパンカップを制覇。
  • 川田将雅…騎乗停止の岩田騎手に変わってオークスに勝利。
  • ライアン・ムーア…2013年ジャパンカップ、2014年ドバイシーマクラシック優勝。
  • 戸崎圭太…ラストランとなった2014年有馬記念で勝利。

の4人。

引退式には岩田騎手、川田騎手、
戸崎騎手が勝負服姿で参加する
豪華な形で行われています。

ジェンティルドンナの馬主は?

ジェンティルドンナの馬主は
有限会社サンデーレーシング

黒、赤十字襷、袖黄縦縞の
勝負服でお馴染みの
クラブ法人です。

前年に牡馬三冠を達成した
オルフェーヴルに続く
ジェンティルの三冠で
クラブ法人初の牡牝三冠を
達成
しました。

ちなみにジェンティルドンナの
募集価格は、85万円×40口です。

ジェンティルドンナの産駒は?

引退後、生まれ故郷の
ノーザンファームで繁殖生活を
送っているジェンティルドンナ

2016年はキングカメハメハ産駒の牝馬
2017年はキングカメハメハ産駒の牡馬
を出産しています。

2018年にはモーリス産駒を出産予定
日本から世界の舞台で活躍した
2頭の子供が生まれれば
大きな注目を集めるでしょう。

ジェンティルドンナとオルフェーヴルの関係は?

photo:H.H. Mahal Alysheba

2011年にはオルフェーヴルが
牡馬三冠を達成。

翌2012年にはジェンティルドンナが
牝馬三冠を達成と
豪華な2頭が走っていた
時代でした。

しかし、この2頭が
一緒に走ったのは2012年の
ジャパンカップ1
のみ。

凱旋門賞を最大目標とする
オルフェーヴルと
軽い馬場の東京コースが
合っていたジェンティルドンナの
適性の違いからか
その後、相まみえることは
ありませんでした。

2頭の体調の面もあったと
思いますが、

同じ馬主ということで、
ぶつかり合わないように
使い分けをした
ということも
あるでしょう。

三冠同士の夢の子供の
誕生も期待してみたいですが、
両馬ともにサンデーサイレンスの
孫にあたることから、
濃いインブリードになってしまいます。

最近では3×3のインブリードも
見られるようになっていますが、
積極的に配合することには
ならないかもしれません。

まとめ

史上4頭目の三冠牝馬
ジェンティルドンナを
ご紹介しました。

三冠達成後は、牡馬相手の
レースだけを選び
ほとんどG1ばかり出走した
ハードなローテーションの中
タイトルを重ねて行った
心身共にタフな馬でした。

2000年代になってから
牡馬勝りの牝馬がどんどん
登場していますが、
その中でもトップクラスの
成績を残したジェンティルドンナ。

多くの活躍馬を出している
父ディープインパクトの
血の偉大さを証明した一頭
としても
非常に価値の高い馬です。

順調ならば2018年から
産駒がデビュー
しますので
母に勝るとも劣らない2世が
生まれることを期待しましょう。